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未来への挑戦 Future

未来への挑戦 未来への挑戦

挑戦し続ける姿勢を
未来へつなぐ。

銀だこの銀だこたるゆえんであるこだわりのたこ。
そのたこを将来にわたって
安定的に調達するために
世界初の陸上養殖に挑戦しています。

真の復興支援が起点だった
マダコ陸上養殖プロジェクト

銀だこカー

※1:銀だこカーとは?

「築地銀だこのおいしいたこ焼を、もっと多くの方々に食べてもらいたい」 「おいしいの笑顔を全国に広げたい」そのような思いから「築地銀だこ 日本縦断 銀だこカーが行く!!」というイベントを実施、全国を横断している。

東北に未曾有の被害をもたらした東北地方太平洋沖地震。様々な企業や団体が復興支援を掲げる中、ホットランドも同地区の従業員から被災地の現状を聞き、銀だこカー※1による炊き出しなどの食料支援を行った。
しかし、物資の提供を続けていた代表の佐瀬をはじめとしたホットランドの面々は、「単に物資を供給し続けるだけでは、本当の支援にならないのではないか? 被災した人々が自立した生活が送れるよう雇用を生む活動こそが、真の復興支援なのではないか?」との考えに至る。
そのような思いから、銀だこカーによる食料支援に着想を得て、トレーラーハウスの店舗が一堂に軒を連ねる「ホット横丁石巻※2」の営業を思い付き、群馬から改造したトレーラーを持ち込み、100名の雇用創出に成功する。 この活動が宮城大学の西垣前学長氏の目にとまり、ホットランドを訪れ、東北の復興について議論をすることに。その際、代表の佐瀬より、以前マダコの養殖を行っていた経験があることを話したところ、マダコの養殖を石巻で成功させることができれば、東北の新たな産業創出につながり、ホットランドにとっても主要食材であるタコの安定調達につなげることができるという見解で一致し、知見者を集めてもう一度マダコの養殖に挑戦することになった。スタート時に集まったプロジェクトメンバーは、宮城大学食産業学群長兼食産業学研究科長・教授の西川氏、東北大学大学院農学研究科・農学部教授でタコを専門に研究しているグレドル・イアン氏、石巻でギンザケの養殖に成功している養殖事業社の有限会社グルメイトという顔ぶれで、プロジェクトはスタートした。

ホット横丁石巻 銀だこ

※2:ホット横丁石巻とは?

東北地方太平洋沖地震での被災地復興支援として、ホットランドが中心となり、大手飲食チェーンとともに立ち上げた、雇用の創出を目的とした食のテーマパーク。店舗に改造したトレーラーハウスを組み合わせ、震災間もない石巻に100名の雇用をもたらす。

たった一人、
右も左も分からないまま
始めたタコの養殖

アピタ笠懸店

※3:ぜったいあきらめない

代表の佐瀬が1997年3月14日に築地銀だこの1号店であるアピタ笠懸店をオープンした際、 壁に書いた決意。この時の強い気持ちが今のホットランドをづくり、社風としても浸透している。

当社でプロジェクトを任されたのは、当時開発本部長と社長室長を兼任していた松原。タコに対して特別な知見を持っていたわけでもないことから「なぜ自分が?」という思いがあった。
しかし、任されたからにはやり通そうという持ち前の責任感と負けん気の強さ、「ぜったいあきらめない!※3」という社風を胸に、とにかくできること、気付いたことを行う日々に。
まずは(有)グルメイトの養殖用施設(封鎖型循環システム) を間借りすることから着手。 そして親魚のタコが必要になると、(有)グルメイトの阿部社長と2人でトラックを交代しながら24時間かけ、石巻から熊本県天草市まで運転。タコを捕獲してはトラックに積み込み、また24時間かけて石巻まで戻ってくるという経験をすることに。そしていよいよ養殖を行い始めるのだが、なぜかうまくいかない。何が悪いのか検討持つかないが、知見者に意見を聞きながら水質調査を自ら行ってみる。結果、養殖用の施設だからといって水を交換しなくてよいわけではなく、海水を取り入れなくてはいけないということに気付かされる。そこで、(有)グルメイトが所有しているトラックを再び借り、松原自身でトラックを運転して、海辺に行っては海水を汲んで交換する、というようなことも行った。
しかし、最も松原を悩ませたのは、プロジェクトメンバーとのコミュニケーションやプロジェクトの推進であった。タコを専門に研究し、圧倒的に知識量で上回る研究者たちに対して、学者でも研究生でもない松原が指示を出したり、プロジェクトの方向性を示したりせねばならない。
迷ったり自身が不安に思っていることをプロジェクトメンバーに感じさせ、松原やプロジェクトそのものに対して不信感や不安感を抱かせるわけにはいかなかった。
さらに、松原は民間企業からプロジェクトを成功させ、事業として軌道にのせる使命を帯びている立場だが、根っからの研究者として携わる教授や研究生たちとは、プロジェクトに携わる姿勢に少なからず違いがあり、どのようにして円滑にプロジェクトを進めていくか?ということにも頭を悩ませていた。

養殖 養殖 養殖

悔しさと責任感、
たこ焼にかける
思いから生まれる努力

日々実験と失敗を繰り返し、プロジェクトの推進にも頭を悩ませる松原。
彼を突き動かしていたのは、タコを取り巻く環境の変化と、創業から変わらぬ強い想いであった。 近年、世界の海産物の漁獲量は減少し続けており、ご多分に漏れずタコも漁獲量は減少し続けていた。そこへ世界的な健康ブームもあり、海産物の消費量は年々上昇し続け、結果、タコの取引価格も創業時とは比べ物にならないぐらい高騰してしまった。プロジェクトスタート時にはまったく想定していない事態が起きてしまい、このままでは経営に大きな影響を与えるのは明白であった。
また、たこ焼は日本を代表するファーストフード※4であり、世界に広めていきたいというホットランドの使命がある。さらに、創業当時はたこ焼を500円以下で販売しており、「子供たちが500円を握りしめて買いに来た時、昔と同じようにお釣りを渡してあげたい、たこ焼が手の届かない和食になってしまうのではなく、誰にとっても親しみのある和のファーストフードであってほしい」という想いが、代表の佐瀬や松原の胸には深く刻まれている。
大変なプロジェクトではあるが、ホットランドと松原自身の想いを実現させるため、ひたすら試行錯誤を繰り返していった。その結果、少しずつタコに対する知識も増え、民間人ながらもひたむきに努力する姿に研究者たちも共感し、プロジェクトに一体感が生まれ、ひとつずつではあるが課題をクリアしていける体制が整っていった。

ファーストフード ファーストフード

※4:日本を代表するファーストフード

日本政府が発行する海外のツーリスト向け月刊誌に、日本を代表する伝統的なファーストフードとして銀だこが紹介されている。詳しくはこちら。

「タコと言えばホットランド!」を
目指して

現在プロジェクトは着実に進歩しており、あともう少しのところまで来ている。このプロジェクトが持つ可能性は、自社のたこタコの安定調達※5が実現されるだけでなく、世界的に伸びているタコの需要に応える(=タコの輸出)ことも可能である。
さらに、通常は廃棄する端材である軟骨からコンドロイチン、内臓からはDHAやEPA、煮汁からタウリンといった、機能性食品をつくることができ、より幅広い業態へ拡大できることがわかっている。

養殖

養殖研究1-43日/日齢
(上天草水産研究所報告書より)

養殖

養殖研究2-35日目 孵化直後の幼生
(上天草水産研究所報告書より)

また一方で、養殖を行なう各地では養殖事業に加え、上述の機能性食品の加工・製造事業などの産業が根付くことになり、過疎化が進む地域の経済活性化策としても見込まれている。
将来的には「たこ焼と言えば銀だこ、タコと言えばホットランド!」と世界から認めてもらえるよう、プロジェクトを進行している。
そしていまだ復興半ばである被災地に、現在は役目を終えた「ホット横丁石巻」に代わる新しい「ホットランド(=“ほっとした安らぎ“と“笑顔いっぱいのだんらん”が生まれる場所)」を創出すべく、私たちは未来へ挑戦し続けるのである。

たこ焼の焼き姿 たこ焼

※5:タコの安定調達

たこ焼と言えば「銀だこ」と誰もが想起するほど、圧倒的なシェアを獲得しており、その証しとして年間3,000トン以上ものタコを消費している。